第31回 逸品世界への招待状

長期に渡るCOVID-19の対応で、以前にも増して国内外の演奏家が、公式に私的にインターネットで演奏動画を発表しています。発信元(演奏者)は一つでも、受け手(私)はほぼ同時に、複数の演奏家を聴くことが可能です。つまり、誰にでも競争順位やレベルがわかる国際スポーツ大会が、24時間お茶の間の音楽世界で開催中なのです。良し悪しの受け取り方は「個人の感性」と魔法の言葉で避けられてきた日本音楽界。こうして海外の演奏家と比較すると「変」「すごく、変」「信じられないほど、変」が、朧げに見えてくるようです。本日は僭越ながら皆様を、逸品(と非逸品)の世界へお招きします。『ド・ドドンパ』のように負傷の恐れもあります。ご注意下さい。


「シンガポールの逸品」

航空業界にCOVID-19がもたらした影響は深刻です。人気と評価の高いシンガポール航空も例外ではありませんでした。昨年の運行停止期間中に、キャビンクルーで構成する会社の合唱団が、第2の国歌《ホーム》をリモート合唱した映像です。高いクオリティ、センス溢れる映像から、航空会社のホスピタリティが伝わります。もちろん彼らはアマチュア。全員が地上から空へ戻っていますように。

公式動画 https://www.youtube.com/watch?v=GbH5QQwIlM4


「日本の逸品」

「Chor stella(コール・ステッラ)は新進気鋭のオペラ歌手のアンサンブルグループ。男声合唱メインで《宇宙戦艦ヤマト》を制作致しました。」(公式案内文から抜粋引用)

公式動画 https://www.youtube.com/watch?v=c4ppdZn0K1A

この動画に寄せられたコメント。「圧巻」「鳥肌が立つほど感動」「すごい表現力」。私はこれらを含めて「当惑」です。真面目なのか不真面目なのか、シリアスなのかコミカルなのか、一体何がしたいのか。コメントはさらに続きます。「泣けた」「笑えた」「元気が出た」。私の感想は「おちゃらけ」です。皆さんと同様、何回見ても「おちゃらけ」です。


「スウェーデンの逸品」

スウェーデンの男声合唱団「スヴァンホルム・シンガース」。来日公演の演奏では、日本の歌手や合唱団が歌うより日本語の歌詞がよくわかる、と、妙な話題になりました。

公式動画 https://www.youtube.com/watch?v=H_ZVLB29J4g 

「心の支えになって下さい(スタンド・バイ・ミー)」がこうなるのですね。声の響きが深く美しい、北欧でもトップクラスの男声合唱団ですが、日本の伝統的含み声と顔芸のインパクトには負けました。


「続・日本の逸品」

日本オペラ界・声楽界の中心的方々が《見上げてごらん夜の星を》を、リモートで歌われています。日本オペラ界・声楽界の中心的方々なので、演奏会では必ず熱狂的な「ブラボー」と称賛に包まれます。ですからとてもありがたい動画です。

公式動画 https://www.youtube.com/watch?v=UNBFzPxHb8Q

たった今、広島県に3度目の緊急事態宣言が決まったようです。(8月25日水曜18時 曇り空)


小学4年生の秋、下校時みんなで元気よく歌った《喝采》

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ノルディックサウンド広島

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