第34回 エビデンス霊園墓地にて

《人生は100年時代。だが、マスコットキャラクターの平均寿命は短命である》墓前におはぎを供え、手を合わす人影。人影だろうか。身体の2分の1が頭。背中には航空力学に反する、異様な羽根が生えている。薄汚れ、綻びの目立つこの生き物は、ひとり墓石に語りかけた。「アビ丸(※1)久しぶり。一緒に『ちから』(※2)のおはぎを食べよう」。(※1)198…

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第33回 志部谷半蔵門

「志部谷君、お疲れ」「あっ、清澄マネージングプランニングディレクター、白川エグゼクティブコミュニケーションディレクター、お疲れ様です。今日はありがとうございました」「ポロ・リン大統領に挨拶した子、あの子良かったよ。舌鼓総理も感心されてた。さすがだね」「イソフラボン園長に、その旨をお伝えします。ありがとうございます」。志部谷半蔵門(36歳…

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第32回 宇宙と消したい過去

「ゴキブリが逃げる時、なぜ私の顔に向かって飛んで来たのか?」。身近で生じた疑問です。同様の疑問が「宇宙」です。地球も私も宇宙の一つ。でも空気のように、普段から意識しているわけではありません。しかし「ビックバン」と5文字を検索しただけで、そこから先、私を取り巻く「宇宙」が次々と展開します。「加速する宇宙の膨張」だの「収束」だの「ブラックホ…

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